健康・美容情報
化粧品のキャリーオーバー成分とは
化学合成添加剤と呼ばれる防腐剤・酸化防止剤・色素・人工香料などを一切含まないレベルを『完全無添加』と呼びますが、さらに究極を目指すと「キャリーオーバー」も考慮に入れなければなりません。 キャリーオーバー成分とは、『持ちこされた成分』という意味。主に化粧品に使われる言葉で、全成分中に表記する義務はありませんが、原材料の栽培過程や製造工程において「残留」の可能性がある成分のことを言います。
魂の商材屋オリジナルで全商品中人気No.1の「魂のハッピーシャンプー」の全成分の例で見て見ましょう。 以下をご覧ください。最後に『植物エキスの抽出溶媒/添加したものではない/キャリーオーバー成分』」と記載してあります。 これは、『商品製造過程ではBGは加えていないが、植物エキス抽出時に使用して一部残留の可能性がある』ために表記しているものです。 あくまでもエキス抽出に使ったもので加えたものではないので、残留はほぼ皆無ではありますが「キャリーオーバー成分」としてあらかじめ記載しています。 表記義務はありませんが、当店ではお客さまに成分すべてをご理解頂いた上でご使用頂くためにすべてを開示してるのです。 ハッピーシャンプーの全成分表記 水(竹ミネラル水)、ココイルメチルタウリンNa(ヤシ由来のアミノ酸系界面活性剤)、コカミドプロピルベタイン(ヤシ由来の界面活性剤)、プロパンジオール (100%植物由来の天然防腐)、PCA-NA(サトウキビ由来の保湿成分)、ア ルギニン(アミノ酸)、ローズマリー葉エキス、アロエベラ葉 エキス、イチョウ葉エキス、ビワ葉エキス、セイヨウシロヤナギ樹皮エキス(天然防腐)、乳酸桿菌(オウゴン根/チャ葉/ヨモギ葉/ドクダミ葉/ユズ果実) エキス発酵液、炭酸Na、ヒマシ油、植物灰エキス(竹炭/竹ミネラル)、フルボ酸、クエン酸、BG*(植物由来。植物エキスの抽出溶媒/添加したものではない/キャリーオーバー成分) <成分補足> ● 然由来100%。全成分中の「*」はオーガニック認証成分。 ● 竹ミネラル液は「水、植物灰エキス」と表記。 ● 石油系合成界面活性剤・石油由来原料・シリコン・ポリマー・アルコール不使用。 ● 防腐剤(パラベン・フェノキシエタノール)・酸化防止剤・色素・人工香料無添加。 ● 合成防腐剤は使わず植物エキスで天然防腐。 ● ポリクオタニウム等のシリコン類似成分も不使用。 ● キャリーオーバーも含めた全成分を表記 参考までに石鹸の例を挙げてみます。 大手の石鹸メーカーには普通にあることですが、石鹸原料の植物油脂にあらかじめ化学添加剤の酸化防止剤を入れておくことで、出来上がった石鹸の成分表記には「石鹸素地」とだけ記載すれば良いという、大手メーカー寄りの都合の良い規定があります。 出来上がった石鹸素地には酸化防止剤が含まれてはいるのですが、消費者は知るすべもありません。 無添加と呼ばれる石鹸を使ったのに「ヒリヒリした」「突っ張った」「肌が荒れた」という方もおられます。 「無添加石鹸」だと思って買ったのにどうして・・・? 素の石鹸が肌に合わなかったのかもしれませんが、考えられる要因のひとつに、上述したように、石鹸素地を作る段階で化学添加剤を添加するのではなく、原料油脂を調合する段階で混入したBHAやBHT(酸化防止剤)にデリケートな肌が反応したのではないか、とも考えられます。 防腐剤や酸化防止剤などの化学添加剤を表記しなくてよい裏技が実際に存在します。しかし違法ではありません。 化粧品には全成分の表記義務があります。消費者のためのお国の親切のようではありますが、うがった見方をすると、メーカー保護とも受け取れますね。 また、シャンプーや化粧品の成分に「●●エキス」というものを良く見るはずです。●●エキスはほとんどが、アルコール、BG(ブチレングリコール)、有機溶剤(化学成分)などの抽出溶媒を使って抽出したものです。 エキス抽出後にも抽出溶媒の微量残留があるのでこれも「キャリーオーバー成分」。ですからシャンプーや化粧品などに●●エキスと書かれているものはそのほとんどにキャリーオーバーの可能性があると考えて良いと思います。 植物からエキスを抽出するには何かしらの溶媒を使うのが一般的ですが、デリケートな肌・髪・頭皮に悪影響の出ない安全性の高い素材を厳選して使うところが企業努力の見せ所ではないでしょうか。 ついでに、もう少し踏み込んだお話をします。 化粧品原料である植物の栽培過程で与えた化学肥料や農薬が残留して原料に残るキャリーオーバーというのもあります。 たとえば「この化粧品に使用している植物オイルは農薬不使用栽培の種子を使用」という表記があったとします。 農薬は不使用でしょうが、自然栽培(無施肥)、有機栽培(家畜の糞の肥料は与えた餌のキャリーオーバーが考えられます)、無化学肥料栽培以外の場合は必ず化学肥料は与えているはず。 その化学肥料の成分を吸い上げたハーブ(茎・葉・花)に残留します。ですから、このハーブから採れたエキスやオイルには意図的ではないにしろ、キャリーオーバー成分が微量なりとも残っているのです。 オーガニック(有機)栽培も同様なことが言えます。日本の有機JASでも20数種類前後の農薬の使用は認められています。 また有機肥料は、枯葉、動物の糞(フン)、残飯他で作ることが多いですが、一般的な動物の餌(エサ)は合成飼料、そして成長ホルモン、ワクチン、抗生物質等を与えていて薬漬け状態ですので、出来る堆肥にも化学成分は残り、その栄養分を吸い上げた作物、植物にも残留します(キャリーオーバー成分)。要は、間接的に化学物質を与えたのと同じ。 さらに食用油においても同様のことが言えます。市販のサラダ油、ごま油等の食用油は、そのほとんどが化学薬品のヘキサン等を介在して作られています。ですのでオイルにも化学薬品の残留(キャリーオーバー)が考えられます。 すべてがノンキャリーオーバーとはいえませんが、化学薬品残留を可能な限り避けたいのであれば「圧搾法」を選んでください。ちなみに当店販売の食用油はすべて昔ながらの圧搾法。 キャリーオーバーは化粧品だけでなく食品にも気配りが必要。化粧品の無添加やキャリーオーバーには敏感なのに、食品に関しては無頓着な人が意外にも多いような気はしますが(笑)。 出回っている化粧品、食品の大半が、防腐剤・保存料・酸化防止剤・着色料・人工香料などの化学添加剤を一切使わない「完全無添加」さえクリアできていない現状。だからノンキャリーオーバーまでを求めるのは少々酷かもしれませんが、安心安全を最重視する企業はすでに着手しています。 すべてを企業に委ねるのではなく、わたしたち消費者も安心安全を見極める力を付けなければならない今の時代です。キャリーオーバーとは
原料栽培時点でのキャリーオーバーについて
- 2023.10.25
- 15:38
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